OLYMPUS OM-1 MD
今日はオリンパスOM-1 MDのフィルムカメラ修理をご紹介します。
前回紹介したOM-1 MDとは全く別のカメラです。
最近、OM-1の修理依頼が多く、しばらくは修理ブログの内容もOM-1が中心になるかと思います。
修理内容
こちらのOM-1 MDは、お客様より、2か所の不具合のご相談を承りました。
1点目は、シャッターダイヤル不調で、動きが渋く引っかかってスムーズに回らないとのことです。
2点目は、ファインダーのスプリットマット部分が、フォーカス操作により黒く反転することがあるとのことです。
1点目については、多少、動きが固い感じはしますが、ダイヤルは周り、シャッター速度もきちんと変化するので、不調と言うほどでは無いと思われますが、動きが悪いことに違いはないため、分解して調整修理を行います。
修理内容としては、シャッターダイヤル内に付着しているゴミと汚れを分解して清掃します。また、ダイヤルのクリック感を出すためのベアリングを清掃し、そのテンションを調整することで、ダイヤルの固さも調整します。
シャッターダイヤル部分を分解
ベアリング部分
赤丸部分にベアリングがあります。また、低速域のシャッターに切り替わる際に少し、動きが渋くなるので、低速域に切り替わる際のギア(スローガバナー)の清掃、注油を行います。
2点目についてですが、スプリットマット部分については、確認しましたが、問題はありませんでした。
絞り込み測光によって、f5.6より暗くすると、黒く反転することもありますが、こちらについてはカメラの仕様となります。
そのほかに、露出計の反応が悪く、最初は電池室の腐食かと思われましたが、テスターを使って測ると、通電はしていました。念のため、電池室の半田は付け直しました。
露出計を確認するため、測定器を使い、L1/125秒 F16 V15(快晴)に合わせて、ファインダーからのぞくと、指針はあまり反応しておらず、適正露出よりも、指針はかなり下を指していました。
こちらは、露出計の調整を行うことで、指針の位置は、ほぼ、適正露出に合わせることが出来ました。
上記以外にも整備として、下記作業も行っています。
・シャッター速度調整
・各部必要箇所への注油
・フィルム室内の清掃
・外観清掃など