smc PENTAX-M 35mm f2.8
今日はsmc PENTAX-M 35mm f2.8のレンズ修理をご紹介します。
修理内容
こちらのレンズは絞り羽根の開閉不良です。
シャッターを切った際、絞り羽根がゆっくりと開閉します。
特に、スローシャッターを切ると、この症状は顕著に出ます。当初、絞り羽根のこの不具合は羽根の粘りから来ているのではないかと、予想をしました。
しかし、絞り羽根を見ても、羽根に油などが付着している様子はなく、むしろ、絞り羽根は綺麗な状態でした。レンズの絞り羽根のレバーを指で動かす分には、開閉動作はスムーズで、やはり油などの粘りが不具合の原因ではない様子です。
修理はまず初めに、レンズを分解をして、絞り羽根の動作に関連する箇所の清掃を実施しましたが、やはり、カメラにレンズを装着して確認すると、絞り羽根の開閉動作は緩慢で、改善が見られませんでした。
次に、絞り羽根の開閉を行っているバネの交換を行いました。
バネの交換後、動作確認を行うと、絞り羽根の動作に問題が無くなりました。原因としては、レンズの経年劣化や保管状態によって、絞り羽根を開閉させるバネのテンションがほんの少しだけ弱まり(伸びて)、不具合が出たものと思われます。
交換したバネは元のバネと比べても、ほんの少しだけテンションが強いもので、指の感触ではほとんど同じと言ってよいくらいのテンションです。
修理後、カメラにレンズを装着して、数日間、時間をおきながら、絞り羽根の動作確認を行ってきましたが、不具合は一度も発生しておりません。