Nikon FEショック品 プリズム割れ エプロンえぐれ

Nikon FE

シンプルニコンのキャッチフレーズで1978年（昭和53年）4月に発売された、絞り優先AE、電子制御式シャッターを搭載したカメラです。

色々と機能が備わっているにもかかわらず、シンプルニコンというのは永遠の謎ですｗ

カメラの機能としては、絞り優先AE以外に、マニュアル撮影もでき、絞り込み測光や多重露光まで備わっています。電子シャッターがメインですが、しっかり、機械式シャッター（B・M90（1/90秒））も備わっており、バルブを使った天体撮影も電池を食わず安心です。

アクセサリーは充実しており、モータードライブやらデータバックやら、フォーカシングスクリーンの交換までできます。

共通アクセサリとしてニコンFやF2用のソフトレリーズも使え、今なお販売中のマグニファイヤーやアイピースも装着できます。

といった感じで、まったくシンプルではない、シンプルニコン、ニコンFEのフィルムカメラ修理を今日はご紹介します。

修理内容

こちらのニコンFEは、下記のような状態ということで、修理依頼がありました。

・通電、シャッターは稼働しています。ファインダー露出も稼働しています。
・モルト劣化か裏蓋がガタガタとします。
・ファインダー内に汚れが確認できます。
・ボデーの傷は少ないと思います。

カメラが到着して、判明したので、こちらのFEはショック品だったことです。

具体的には、プリズムの一部が割れており、トップカバーと接合するエプロン部分がショックの際、トップカバーがめり込んで、えぐれているといった状態です。

カメラをお預かりして、すぐに測定器を使って、シャッター速度と露出計を測りました。

シャッター速度

シャッター速度は、測定器を使って測ってみましたが、許容範囲に収まっており、問題はありません。

露出計

露出計は、測定器を使って測ってみましたが、指針はほぼ適正露出を示しています。

正直、これだけショックがあれば、何らかカメラの機能に不具合が出そうなものですが、そこはニコン、やっぱり頑丈で凄いカメラです。

プリズム

プリズムは欠けていたので、その破片をボディ内から取り出しています。

エプロン

エプロンはえぐれていたため、トップカバーとのかみ合わせが心配でしたので、エプロン部品は交換を行っています。

主な修理内容は下記の通りです。