<iclass=”fa fa-camera” aria-hidden=”true”>ASAHI PENTAX SPOTMATIC F
今日はペンタックスSPF(SPOTMATIC F)のフィルムカメラ修理をご紹介します。
SPの絞り込み測光から開放測光を実現したのがSPFです。
当時は絞り込み測光が当たり前だったと思われますが、その後のカメラの進化を見ればわかりますが、開放測光は標準的な測光方式になっていきます。その露出計のON/OFFスイッチですが、初めてSPFを扱った時に露出計のスイッチがどこにあるのか探してしまいます。
SPFの露出計スイッチには特徴があり、フォトスイッチというものが内蔵されていて、レンズキャップを外すと露出計がONになり、レンズキャップを付けると露出計がOFFになるというものです。
レンズキャップの付け外しでON/OFFになるとは、なかなか大胆なアイディアではありますが、その後、カメラを見ていくとON/OFFのスイッチが付けられていくので、やはりスイッチは物理的に付いていた方が便利という考えになったのだと思われます。
SPFの修理は先日のブログでも紹介しましたが、機械式シャッターのカメラなので、メンテナンスを行い、大切に扱えばまだまだ、長く使っていけるカメラと思います。
修理内容
こちらのSPFは露出計が動作しません。
電池室の接点を見ると、金属板が腐食しているため、電気が流れていませんでした。
電池室から、金属板を取り外して、接点を磨くことで露出計は動作するようになりました。露出計のズレもあったため、可変抵抗を使って調整を行いました。
トップカバーを外した状態
開放測光時の調整
写真左側の赤枠が高輝度の調整用可変抵抗で、写真右側の青枠が低輝度の調整用可変抵抗です。
左右の可変抵抗のバランスを取りながらファインダー内に表示されるメーターの針が許容範囲内に収まるように調整を行っていきます。メーターの針を見ながら調整を行いますが、トップカバーを開けたまま調整を行うとカバーを閉じた時と針の位置がズレますので、針の調整を行う際はトップ部分を遮光して行います。
絞り込み測光時の調整
写真の緑の枠の可変抵抗を利用して調整を行います。