PENTAX MV1

今日はペンタックスMV1のフィルムカメラ修理を行ないます。

Part 2の内容はコチラ
「PENTAX MV1 (ペンタックスMV1) のフィルムカメラ修理 Part 1」

ペンタックスのMシリーズの発売年は以下のようになります。

1976年(昭和51年)MX
1976年(昭和51年)ME
1979年(昭和54年)MV1
1979年(昭和54年)ME SUPER
1981年(昭和56年)ME F
1982年(昭和57年)MG

不具合の状況

こちらのMV1の不具合内容は以下の通りです。

・電源の入りが悪く、Onになったり、ならなかったりします。
・電池蓋が腐食しています。
・高速側のシャッターが露出オーバーになります。
 1/1000秒付近は約2段半くらいオーバーです。

修理内容

最初に修理内容について記載します。

まず、電源の入りが悪い点については、電池蓋の腐食と接点の不良が原因です。

電池蓋は腐食している部分を紙やすりなどで、磨いても良いのですが、今回はかなり腐食が進行しているため、電池蓋そのものを交換しています。

接点の不良に関しては、接点部分を清掃します。
電源スイッチの接点は、レリーズ近辺にあるため、トップカバーを外して清掃が必要となります。

電池蓋と接点清掃で、電源の入りは改善しました。

腐食した電池蓋(少し磨いています)

次に、高速側のシャッターが露出オーバーになる原因については、2点確認を行いました。

1点目は電子基板で、2点目はシャッターユニットです。

結論から先に言うと、電子基板は正常な電子基板に交換を行っても、不具合の原因は解決しませんでした。
そのため、電子基板側の問題では無いと判断し、元の電子基板を使うこととしました。

シャッターユニットについては、元のシャッターユニットを取り出し、シャッター羽根を分解して、羽根1枚1枚を溶剤を使って洗浄して、再組立て後に露出を測定しましたが、改善はありませんでした。

元のシャッターユニット

元のシャッターユニットに改善が見られなかったため、正常に動作している別のシャッターユニットを用意し、先の作業と同様に、シャッター羽根を洗浄後、再組立てして露出を測ったところ、高速側のシャッターでも露出は正常値になり、不具合は解決しました。

分解手順

初めに、こちらの記事は、ブログを閲覧している方々にカメラの修理、分解がどのように行われているかを知っていただくために説明している内容となっております。決して、ご自身の大切なカメラを分解しないよう、お願いします。

以下は、修理に際しての、カメラの分解手順を主に説明していきます。

カメラを分解する際、カメラによっては分解時に、ASAダイヤルの位置やシャッターダイヤルの位置合わせが重要な場合があります。

位置合わせを間違えると、カメラ内の連動糸が切れたり、バネが飛び出したりしますので注意が必要です。

今回、分解するMV1は、ASAダイヤルの位置やシャッターダイヤルの位置はどこに合わせてあっても問題ありませんが、ASAダイヤルはASA100、シャッターダイヤルはAUTOに合わせて分解を行っています。

まずは、トップカバーを外していきます。
トップカバーは巻き戻しクランク側と巻き上げレバー側を分解すれば外せます。

巻き戻しクランク側

巻き戻しクランク側を外していきます。

巻き戻しクランクを外すには、クランク軸に割り箸などを挟んで固定し、クランクレバーを回すと、巻き戻しクランクがはずれます。

クランクを外すところ

取り外した巻き戻しクランク

次に、巻き戻しクランク下にあるリングネジを外します。

赤丸部分を外します。

リングネジを外す道具は、今回、専用工具を使っていますが、ラジオペンチなどを加工して、同じような道具を作れます。

リングネジを取り外すした状態

ASAダイヤルの上に薄い金属のリングが乗っているので、無くさないように保管しておきます。
また、組み立ての際にわからなくならないように、図解しておくか、写真を撮っておきます。

ASAダイヤル上の薄い金属リングを取り外した状態

次に露出補正ダイヤルを取り外します。
補正ダイヤルはASAダイヤルの上に乗っかっているだけなので、簡単に外せます。
補正ダイヤルを取り外すと、その下にも薄い金属リングがありますので、無くさないように保管しておきます。

補正ダイヤルを外したところ

ASAダイヤルもトップカバーに乗っかっている状態なので、簡単に外せます。

ASAダイヤルを外したところ
ちなみに、ASAダイヤルを外した下側に突起がありますが、この位置がASA100の時の位置合わせになります。

これで、トップカバーを外すために必要な、巻き戻しクランク側のパーツはすべて取り外しました。

巻き上げレバー側

次は巻き上げレバー側を取り外していきます。

巻き上げレバー

巻き上げレバーの化粧板を外す
化粧板を外すには下記写真にあるゴムなどを使って外すと化粧板にキズを付けません。

ゴム

化粧板を外すには、ゴムを当てて、時計回りに回して外します。

化粧板を外した状態

リングネジを外す
リングネジは時計回りに回して外します。
リングネジは化粧板を外す時に、時々いっしょに外れる時があります。

リングネジを外した状態

巻き上げレバーを外した状態

トップカバー

次に、トップカバーを外しますが、トップカバーはねじ止めされている箇所がありますので、ネジを外します。

巻き戻しクランク側と巻き上げレバー側をすべて外した状態
赤丸部分のネジをすべて外します。

ネジの大きさが異なるので、メモをしてネジを貼り付けておくと組み立て時に役立ちます。

ネジを外せば、トップカバーを上に持ち上げると外れます。

トップカバーを外した状態

トップカバーの裏側のレリーズボタン下に金属の棒(赤丸部分)があります。
この棒は外れるので、保管しておきます。

この後、電子基板を外すので、配線の状態を記録します。

巻き戻しクランク側

巻き上げレバー側

基板にはモルトが2か所貼ってあるので、後ほどモルトを貼り直します。

紹介内容が少し長くなったので、2回に分けていきます。

次回は、巻き上げレバー下のフィルムカウンター部分のパーツを取り外すところからとなります。

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