PENTAX ME フィルムカメラ修理ミラーアップ 露出計調整

PENTAX ME

仕様

形式	35㎜フォーカルプレーンシャッター式一眼レフ
ファインダー	ペンタプリズム固定
シャッター	電子式金属縦走行フォーカルプレーン
シャッタースピード	AUTO 8～1/1000秒　マニュアルメカニカル B・1/100秒
マウント	Kマウント（バヨネットマウント）
測光方式	TTL中央重点全面測光
露出制御	絞り優先AE
電源	SR-44 1.55V x 2個 または LR44 1.5V x 2個
大きさ	幅131mm x 高さ82.5mm x 奥行49.5mm
重量	460g
発売年月	1976年（昭和51年）12月
発売価格	50,000円（ブラックボディは3,000円高）

修理内容

こちらのカメラは、10年ほど動作させておらず、ミラーアップ状態です。
そのため、修理と点検のご依頼です。

ミラーアップ

ミラーアップは、ミラーボックスとシャッターユニットを取り出して、整備を行っています。

整備後は、ミラーアップは解消し、正常にシャッターが切れるようなりました。

セルフタイマー

セルフタイマーは、レバーが欠品しています。

こちらは、別途部品を調達して取り付けを行っています。

露出計

露出計は、1段程度のズレが見られました。

こちらは、測定器を使って、精度調整を行い、適正露出を示すようになりました。

シャッター速度

機械式のシャッター速度は、測定器を使って測ったところ、許容範囲内の速度に収まていましたが、精度的には、やや遅い速度の値を示していました。

こちらは、精度を上げるため、シャッター速度の調整を行っております。

電子式シャッターは、「AUTO」でシャッターを切り、露出の値を見ながら、調整を行いました。

調整前、露出の値は、1.5段～2段程度のアンダー露出を示していました。

調整後は、半段のアンダーから±０の適正露出を示しています。

巻上げ

巻上げは、鳴きが出ており、やや油切れ気味でしたので、注油を行っています。

電源スイッチ

接点に不良がある様子で、電源を入れても、露出計が動作しないことがありました。

こちらは、電源推知の接点部分の清掃および、調整を行いました。

ファインダー清掃

ファインダー清掃は、接眼レンズ、プリズム、フォーカシングスクリーン、リターンミラーの清掃を行っています。

接眼レンズについては、コーティングにムラが生じている様子ですが、実際にファインダーを覗いた際に、気になるような見え具合ではないため、部品交換は行わず、清掃のみを行っています。

劣化モルト交換

PENTAX MEはカメラ内部に、多くのモルトが貼られています。

カメラを分解した際、全ての劣化したモルトを除去、清掃し、新しいモルトへ貼り替えを行っています。

マウント

レンズマウントの滑りが非常に悪く、レンズ脱着の際、引っ掛かりを感じたため、レンズとカメラのマウント部分を清掃し、グリスを塗布した後、拭き上げています。

修理後は、レンズの脱着が滑らかになりました。

主な修理内容は下記の通りです。