OLYMPUS PEN EE-3
今日は、オリンパス PEN EE-3 のフィルムカメラの修理をご紹介します。
EE-3のEEとはElectric Eyeのことで、カメラでは自動露出のことを指しています。
修理概要
こちらのPEN EE-3の問い合わせ内容は下記の通りでした。
『先日中古で購入したカメラにフィルム装填をしようとしたところ、カメラ底部の巻き戻しボタンが押しっぱなしの状態なことに気が付きました。検索をし、空シャッターを切り巻き上げダイヤルをまわせばボタンが解除されると知りましたが、明るいところでもシャッターが切れず、ダイヤルも回らない状態です。』
カメラを拝見すると、巻き上げが出来ず、シャッターボタンも押せない状態でした。
巻き戻しボタンは、巻き上げダイヤルを左右に動かすと、わずかに出て来ましたが、やはり巻き上げは出来ず、シャッターも切れません。
原因としては、セレン光電池がダメで露出計が動作していないため、シャッターが切れないということも考えられますが、ボタンが押されたままの状態というのが気になります。
修理内容
主な修理内容は下記の通りです。
・巻き上げ不良
・シャッター不良
・絞り羽根開閉不良
・低感度警告板(赤ベロ)動作不良
・レンズ清掃
・フィルム室清掃
・外観清掃
・モルト交換シャッターボタンが押されたままなので、まずはレンズシャッターごと取り外して、原因を探りました。
取り出したレンズシャッター
まずは、気になる露出計の動作ですが、針の状態は、明るいところでは、大きく動き、暗いところでは反応しないので、露出計の動作には問題は無い様子です。
シャッターボタンを操作していると、シャッターは切れるようにはなりましたが、切れない時もしばしばです。
しばらく動作を観察していると、絞り羽根がうまく開閉していないことに気づきました。
まずは、油の粘りなどがあると思い、絞り羽根のユニットを取り出して、洗浄してみました。
結果…
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