OLYMPUS OM-1

OLYMPUS OM-1 フィルムカメラ修理

今日は、オリンパスOM-1のフィルムカメラ修理をご紹介します。

先ごろ、OMデジタルソリューションズから「OM-1」の名前で、マイクロフォーサーズ規格のデジタルカメラが発表されましたが、こちらは、その元となったフィルムカメラの「【元祖】OLYMPUS OM-1」です。

「OM-1」は、5年の開発期間を経て、その前身となる「M-1」が1972年(昭和47年)に発売されました。
その後、ライツ社(後のライカ社)から「M-1」の「M」は、ライカのレンジファインダーカメラを表す「M」一文字と同じなので困るという、クレームが付きました。

当然、「M」という一文字には商標登録はないため、「M-1」の名称を変更する言われはありませんでしたが、当時のオリンパスは、「M-1」の文字の前に一文字つけて「OM-1」という名称に変更したというのが、「OM-1」誕生の経緯です。
結局、「M-1」は5千台程が作られて、「OM-1」に名称が変更されました。
この「OM-1」の「O」の文字はOLYMPUSの「O」を付けたと言われています。

「OM-1」の特長はいくつかありますが、やはり、操作性を重視した、レンズマウント側に付いた、シャッターダイヤルではないでしょうか。

「OM-1」がシャッターダイヤルをマウント側に配置したのは、カメラのボディ高を低く抑えるためとも言われています。
また、当時はマニュアル操作が当たり前の時代でしたので、フォーカスリングや絞りリングを操作しつつ、シャッターダイヤルも操作する必要がありました。

このシャッターダイヤルを一般的な上部に配置するよりも、マウント側に配置するほうが、結果的に、左手だけですべての操作が行えるため、露出コントロールもしやすく撮影に集中しやすいということも考えられます。

そして、「デルタカット」と呼ばれている三角形を随所に取り入れたデザインは、「OM-1」のスタイルの特長のひとつです。
また、シューを着脱式にすることで、より精悍で洗練されたデザインを際立たせていると思います。

修理内容

こちらのOM-1は、全体的なメンテナンスということで、いわゆるオーバーホールのようなご依頼をいただきました。

主な修理内容は下記の通りです。

・プリズム腐食修理(プリズム部品交換)
・シャッター速度調整
・シャッター幕軸注油
・露出計精度調整
・露出値確認
・劣化モルト交換
・ファインダー清掃
・フィルム室清掃
・外観清掃
・レンズカビ取り清掃
こちらの記事の目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。
こちらの記事を見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラ修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。