OLYMPUS M-1
今日はオリンパスM-1のカメラ修理をご紹介します。オリンパスM-1はOM-1の前身モデル。
といっても、M-1からOM-1へ名称が変更されただけで、M-1とOM-1はぼ同じカメラです。
厳密にいえば、OM-1はその後、いろいろと改良がされていくので、OM-1の初期型がM-1とほぼ同じと言えます。オリンパスM-1は当時Leica M1を製造していたライツ社(現在のライカカメラ社)から商品名のクレームが付いたため、名称変更をしたと言われています。
そうした経緯もあり、オリンパスM-1の発売は1972年7月から1973年5月までと1年に満たない短い期間で、製造された台数もおよそ5千台くらいと言われています。
OM-1が好きな方にはM-1はコレクターズアイテム化しているカメラと言えるかもしれません。
M-1を手にして、驚くのは、その静かなシャッター音です。
OM-1Nと比較したのですが、M-1はかなり静かなシャッター音です。修理内容
さて、こちらのM-1ですが、撮影する上での基本的な動作に問題はありませんが、シャッターダイヤルが固く回し難い点と露出計が動作しない点、巻き上げレバーの指あてが無い点が不具合となります。
M-1のシャッターダイヤルはマウント側についていますが、修理前、このシャッターダイヤルが固く、とても軽快にシャッタースピードを変えることができませんでした。こちらは、清掃を行うことで、スムーズに回るようになりました。
巻き上げレバーの指あてに関しては、多くのM-1でプラスチックが劣化して、無いものも多いと思われます。
こちらのM-1もこの指あてが無く、お客様から指あてを交換して欲しいとのご要望でした。露出計が動作しない点については、上カバーのASA感度ダイヤルと露出計のかみ合わせが悪く、うまく機能していないため、露出計が動作不良を起こしていました。露出計とASAダイヤルのかみ合わせが悪い部分は修理して、露出計は正常に動作するようになりました。
トップカバーを外した状態
あとは、ファインダー清掃や、モルト交換、外装のお手入れなどを行い、修理完了です。