機械式カメラの中でも、特に人気の高いのが、ニコンNew FM2
フィルムカメラを始める初心者からベテランのサブ機として、おすすめできるカメラです。
修理内容
こちらのニコンNew FM2は、「フィルムを巻き上げる軸が壊れており、さらにツマミが取れていて、蓋が開かない状態」とのことで、修理依頼がありました。
巻き戻し軸受け破損
巻き戻し軸受けを取り出すと、樹脂パーツが砕けている状態でした。
通常、このような砕け方は見たことがありません。
おそらく、カメラを何かにぶつけたり、無理にクランク軸を引き上げたのではないかと思われます。
主な修理内容
- 巻き戻しクランク軸修理
- クランクレバー関連部品交換
- 巻き戻し軸受け部品交換
- 露出計基板接点清掃、半田付け直し、抵抗値確認
- ファインダー簡易分解清掃
- アクセサリーシュー修理
- アクセサリーシュー関連部品交換
- フィルム室清掃
- 外装清掃
仕様
型式 | 35㎜一眼レフレックスフォーカルプレーンシャッターカメラ |
使用フィルム | パトローネ入り35mmフィルム各種 |
画面サイズ | 24x36mm |
レンズマウント | ニコンFマウント |
シャッター | 上下走行式メタルフォーカルプレーンシャッター |
シャッタースピード | 1/4000秒~1秒、B(バルブ) |
ファインダー | ペンタプリズム使用、アイレベル式 |
ファインダースクリーン | K2型(スプリットマイクロ式、クリアマットスクリーン)標準装備 B2型、E2型に交換可能 |
ファインダー視野率 | 約93% |
ファインダー倍率 | 0.86倍(50mm標準レンズ使用、∞時) |
ファインダー内表示 | シャッタースピード目盛、露出指示LED(+○ー)による3点5段階表示式 直視式絞り値 |
ミラー | クイックリターン式 |
露出計連動 | AI方式(開放F値自動補正方式) |
測光方式 | TTL中央部重点開放測光方式、絞り込み測光も可能 |
測光範囲 | ASA/ISO100でEV1~EV18(50mmF1.4レンズ使用時f/1.4・1秒~f8・1/4000秒) |
受光素子 | SPD(シリコンフォトダイオード) |
フィルム感度連動範囲 | ASA/ISO12~6400 |
フィルム巻き上げ | 一作動レバー式、巻き上げ各135°、予備角30° モータードライブMD-12による自動巻き上げ可能 |
フィルムカウンター | 自動復元順算式<S・・1~36> |
フィルム巻き戻し | 巻き戻しボタン、および巻き戻しクランクによる |
セルフタイマー | 作動時間約10秒、セット後解除可能 |
レンズ絞り連動 | 瞬間復元式、絞り込みレバー付き |
多重露出 | 多重露出レバーにより可能 |
シンクロ接点 | X接点のみ、1/250秒以下でスピードライトに同調 フラッシュバルブに1/30秒以下で同調 |
シンクロソケット | JIS・B型ソケット、はずれ防止ねじ付 |
アクセサリーシュー | ホットシュー(レディライト接点付き) |
レディライト | LED表示、SB-24・22・20・19・16・Bなど使用時に充電完了で点灯 および、兆候範囲外などで点滅警告 |
裏ぶた | 蝶番式、取りはずし可能、メモホルダー付、データバックMF-16、12との交換可能 |
裏ぶた開閉 | 巻き戻しノブ兼用、ロック付き |
電源 | 3Vリチウム電池(CR-1/3Nタイプ)1個、1.55V銀電池(SR44タイプ)2個、1.5Vアルカリマンガン電池(LR44タイプ)2個のいずれか使用 |
露出計スイッチ | シャッターボタン半押してスイッチON、指を離すと約30秒後自動Off、モータードライブMD-12使用時はMD-12のシャッターボタン半押しにてON、指を離すと約80秒後自動OFF |
バッテリーチェック | ファインダー内露出指示LEDにて確認 |
三脚ねじ穴 | 1/4インチ(JIS規格) |
大きさ(幅X高さX奥行) | 142.5 X 90 X 60mm(ボディのみ) |
重量 | 約540g(ボディのみ) |
発売年月 | 1984年(昭和59年)3月 |
発売価格 | 65,000円(ボディのみ) |
この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。 こちらの修理ブログを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。