Nikon F Eyelevel
今日はニコンF アイレベルのフィルムカメラ修理をご紹介します。
ニコンFは、ニコンで初めての一眼レフカメラで、現在まで続くニコンFマウントが採用された初めてのモデルです。
発売日は1959年(昭和34年)で、半世紀を超えて、今年ちょうど60年周年になります。
お預かりしたニコンFは初期型のモデルのもので、トップカバーに富士山をデザインした「NIPPON KOGAKU TOKYO」というロゴが彫られています。
ロゴ
修理内容
こちらのニコンFですが、お客様からご連絡いただいた不具合や現状の内容については下記の通りです。
・アイレベルファインダーの接眼部にシミ
・アイレベルファインダーにぐらつきがあり、外れやすい
・シンクロセレクターが稼働しない
・モルトが劣化しているのか、ミラーの跳ね上げ時の音が鋭い「アイレベルファインダーの接眼部にシミ」
こちらについては、清掃を行い、ほぼシミが取れました。「アイレベルファインダーにぐらつきがあり、外れやすい」
ニコンFはファインダー交換が可能なカメラですが、時々このファインダーがグラつくFに出会う時があります。
グラつき具合は様々ですが、アイレベルにぐらつきが多いのではないでしょうか。
グラつくファインダーは状態が悪いと、ファインダーをつかみ左右に軽く揺らしただけで、ファインダーが取り外せてしまいます。こちらのニコンFも同様の症状で、アイレベルファインダーを少し揺らしただけでファインダーが取れてしまいます。
修理は、ボディ側の分解を行い、ファインダーを固定する部品の調整を行うことで、グラつきや脱落を防げます。
ボディ
爪のような部分がファインダーを固定しています。
この爪とファインダーの突起の掛かりが悪く、滑ることで、ファインダーのグラつきや脱落が発生します。調整後、アイレベルファインダーを持って軽く左右に何度かゆらしてみました。
調整前は、ファインダーを軽く左右にゆらすと、ファインダーが簡単に外れてしまいましたが、調整後は外れることはなく、固定されています。グラつきについてですが、取り外し可能なファインダーなので、微妙なグラつきは完全には無くなりませんが、大きなぐらつきはほぼ解消されたと思われます。そして、ファインダーが簡単に外れるようなことも無くなりました。
「シンクロセレクターが稼働しない」
こちらは、ボディ側の分解を行い、シンクロセレクターを稼働するよう修理を行ないました。「モルトが劣化しているのか、ミラーの跳ね上げ時の音が鋭い」
こちらは、ミラー緩衝用モルトの交換を行うことで、ミラー跳ね上げ時の音は軽減されたかと思われます。
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