Nikon F Photomic FTN
今日はニコンF フォトミックFTNとNikkor-H AUTO 50mm f2のカメラ修理をご紹介します。
こちらのニコンFは後期型のモデルです。
主な仕様
形式:35mmフィルム一眼レフカメラ
シャッター制御:機械式
シャッター速度:B,1-1/1000秒
シャッター機構:横走りチタン幕フォーカルプレーンシャッター
露出計:TTL中央重点測光
ファインダー:交換式
フォトミックFTN 電池:H-D(MR-9)水銀電池×2個ニコンFは交換式のファインダーを装着できます。
ファインダーの種類は、アイレベル(露出計なし)、フォトミック(外光式)、フォトミックT(TTL平均測光)、フォトミックTN(TTL中央重点測光)とフォトミックFTN(TTL中央重点測光)です。
特殊なファインダーとして、アクション(露出計なし)やウエストレベル(露出計なし)などがあります。
修理概要
◆Nikon Fボディ
・シャッター不良修理
・セルフタイマー部品交換
・巻き戻しクランクねじ破損のため部品交換
・スローガバナー清掃、注油
・シャッター速度確認、調整
・露出値確認
・劣化モルト交換
・各部必要箇所への注油
・フィルム室内清掃
・外装及び内部のカビ、汚れ清掃
・ファインダースクリーンの分解清掃◆フォトミックFTNファインダー
・ねじ欠品のため部品交換
・電池室腐食清掃
・リード線腐食のため、引き直し
・露出計確認、調整
・外装及び内部のカビ、汚れ清掃
・ファインダー分解清掃◆Nikkor-H AUTO 50mm f2
・レンズ分解清掃
・レンズのピントリング固着修理修理内容
こちらのニコンFフォトミックFTNは全く動作しない状態で修理依頼がありました。
カメラの保管状態が悪く、ボディは外装から内部に至るまで、カビが生えたおり、汚れはこびり付いた状態で、簡単には落ちそうにありません。
シャッターは切れず、巻き上げも不良、露出計は正常に動作しません。
露出計の電池室は腐食がひどく、配線の内部まで腐食が進行している状態でした。
レンズはレンズ内部にびっしりとカビが生えており、フォーカスリングは固着して、全く動きません。
まずは、レンズの清掃修理から行いました。
◆Nikkor-H AUTO 50mm f2
こちらのレンズは、フォーカスリングが全く動かず、レンズ内にカビがびっしりと生えています。
フォーカスリングは長期保管でグリスが固着していると思われますので、分解清掃します。
レンズはカビがかなり生えており、清掃してもカビ跡が残りそうです。
分解すると、レンズ群はごっそり抜けます。
分解
前玉(清掃前)
前玉(清掃後)
後玉(清掃前)
後玉(清掃後)
紹介が長くなったので、2回に分けることとします。
次回はボディとフォトミックFTNファインダーの修理紹介を行います。「Nikon F Photomic FTN + Nikkor-H AUTO 50mm f2のフィルムカメラ修理 2/2」へ進む
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