PENTAX MX
今日はペンタックスMXのフィルムカメラ修理をご紹介します。
修理概要
・シャッター不良修理
・巻き戻しボタン不良修理
・露出計調整
・シャッター速度調整
・ファインダー清掃
・劣化モルト交換
・各部必要箇所への注油
・フィルム室内清掃
・外観清掃修理内容
不具合状況
お客様からのご相談内容は、下記の通りです。
・シャッター速度が1/60以下だと、ミラーが上がりっぱなしになることがある
・巻き戻しボタンが戻らない
・ファインダー及びミラーにゴミや細かい汚れがあるため、清掃希望修理について
シャッター関連
ミラーアップの現象は再現しませんでしたが、スローシャッターの動きが悪かったため、清掃して、スローガバナーや幕軸に注油を行いました。
注油後、油が浸潤するまで、しばらく日にちを置いてから、シャッター速度の調整を行いました。
シャッター速度の調整後は、高速~低速まで、シャッター速度は規定範囲内に収まっており、問題はありません。また、スローシャッター側の動きも良くなっています。
注油後、ミラーアップの不具合は発生しています。
巻き戻しボタン
巻き戻しボタンの不具合状況は、正常な状態の場合、巻き戻しボタンを押し、その後、巻き上げを行うと、巻き戻しボタンが元の位置に戻る(押したボタンが出てくる)のですが、お預かりしたカメラは、巻き上げを行っても、巻き戻しボタンが出て来ません。
巻き戻しボタンの不具合は、分解清掃を行うことで、問題なく動作するようになりました。
原因は、ボタン内部にホコリやゴミなど入り込み油分と合わさり、それが粘って、巻き上げ時にボタンを押し上げることができなかったためと思われます。
巻き戻しボタン
ファインダーの汚れ
ファインダーは、プリズム、フォーカシングスクリーン、ミラー、接眼レンズの清掃を行いました。
その他の作業
露出計の調整、劣化モルト交換、フィルム室内の清掃、各部必要箇所への注油、外装清掃などを行いました。
分解写真