Nikon F2 Photomic A

今日はニコン F2 フォトミックAのフィルムカメラ修理をご紹介します。

ニコンF2は当時のニコンの一眼レフカメラの最高級機です。
プロカメラマンの多くがF2を使っていました。

質実剛健という言葉がぴったりのカメラですね。

あまり壊れることが無いカメラなので、修理も時々ある程度で、修理に来ても、大きな不具合も少ないです。

修理内容

こちらのカメラは、外観がとてもきれいで、塗装につやがあります。
不具合らしい不具合もないのですが、メンテナンスということで、当店に依頼がありました。

外観はとても美しいのですが、年数が経過し、メンテナンスらしいメンテナンスも行っていなかった様子ですので、分解して各部整備を行います。

主な修理内容は下記の通りです。

・劣化モルト交換
・ファインダー清掃
・露出計確認
・シャッター速度調整
・各部必要箇所への注油
・フィルム室内の清掃
・外観清掃
・マウントロックの緩み調整

今回は大きな不具合箇所はないため、整備の際の分解写真を中心に紹介します。

分解、修理

カメラの分解を行うため、ファインダーや裏蓋、フォーカシングスクリーンなどを外します。

エプロンを外します。
四か所のねじを外せば、簡単にエプロンは取れます。

巻き上げレバー

巻き上げレバーの化粧蓋をゴムを使って外します。
この化粧蓋は接着剤にて接着されているため、かなり外し難い時があります。
外し難い時はハンドプライヤーなどの工具を使いますが、ゴムを使った方がキズは付きません。

化粧蓋を外すと巻き上げレバーは、ねじ4本で止められていますので、このねじを外します。

巻き上げレバーをはずすと、その下にトップカバーを止めている、リングがありますので、これをレンチなどを使って外します。

リングを取り外した状態

TLリングを外します。
写真ではこのリングを外すための専用工具を使っていますが、ラジオペンチなどの先端を加工したものでも、同様に外すことができます。

TLリングを外した状態

シャッターダイヤルを外します。

シャッターダイヤルを外した状態

トップカバーのねじを外します。

トップカバーを外します。

巻き上げレバーとTLリング、シャッターダイヤルを仮止めしておきます。

貼り革をはがすため、セルフタイマーを外します。
化粧蓋にカメ目がありますが、ラジオペンチなどを使ってカニ目を回すとキズが付くので、ゴムを使って外します。

化粧蓋を外すと、その下にリングがありますので、こちらも外します。

数字が書かれた表示板が外れた状態

前板を外すので、貼り革は剥がします。

セルフタイマーを外します。
ねじ4本で外れます。

前板を外した状態

ミラーボックスの横にモルトが貼られています。
これは、ミラー動作の消音の役目をしますが、モルトが劣化しているので、交換します。

フォトミックAのファインダー清掃および、調整を行うため、分解します。

接眼レンズを外すため、貼り革をはがします。
貼り革をはがすと、ねじが2本ありますので、これを外します。

接眼レンズ部分が外れた状態
ここには、モルトが貼られていますが、劣化しているので、交換します。

フォトミックAを分解した状態
ここからさらに分解して、プリズム清掃や露出計調整を行っていきます。

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