RICOH AUTO HALF SE2
今日はリコーオートハーフ SE2のフィルムカメラ修理をご紹介します。
SE2は1976年(昭和51年)11月に発売されました。
変更点としては、SEにホットシューが追加されています。修理概要
こちらのリコーオートハーフ SE2は、下記不具合があるということで、お預かりしました。
・ファインダー汚れ
・モルト劣化
・フィルム室カバーとボディーの接続部のピン破損お預かり後、露出計の動作不良が判明し、「AUTO」が動作していないことが分かりました。
修理内容
修理作業は主に下記のような作業を行いました。
・露出計不良修理
・露出値確認
・ファインダー清掃
・裏蓋ヒンジ部分の曲がり修理
・裏蓋(フィルム室側のみ)再塗装
・モルト交換
・フィルム室清掃
・外装清掃露出計不良
カメラをお預かりした時点で、露出計は動作しておらず、AUTOも動作しない状態でした。
AUTO撮影には露出計の動作が必要となります。
露出計不動の原因はセレン光電池の反応が、かなり弱いためでした。
修理は固定抵抗の調整と、接点の清掃を行い、セレン光電池は起電するようになり、露出計は動作するようになりました。分解
カメラを分解すると、フィルム片(写真左上)も出て来ました。ヒンジ
裏蓋とボディをつなぐヒンジ部分が曲がっており、裏蓋の開閉にやや支障を来していました。
ヒンジ部分(修理前)
赤枠の下側が曲がっています。ヒンジ部分は曲がりを修正し、問題なく裏蓋は開閉するようになりました。
ヒンジ部分(修理後)
裏蓋
裏蓋のフィルム室側の塗装の状態が非常に悪く、塗装浮きも目立つため、塗装を剥離して、再塗装を行いました。
モルトは貼り替え済みとのことでしたが、裏蓋の再塗装に伴い、すべて貼り直しをしました。
裏蓋再塗装後のモルト貼り替え