仕様1
型式 | TTL露出計内蔵 35ミリ一眼レフカメラ |
使用フィルム | 35ミリフィルム(J135パトローネ入り) |
画面サイズ | 24 x 36mm |
標準レンズ | SMCタクマー50mm F1.4[6群7枚] および55mm F1.8[5群6枚] 自動絞り付き直進ヘリコイド、フィルターサイズ49ミリ |
距離目盛り | ∞~0.45m [∞~1.5ft] |
シャッター | フォーカルプレーンシャッター B、1~1/1000秒、シャッターボタンロック付 フィルム感度[ASA]表示窓付 |
ファインダー | ペンタプリズム式ファインダー、フレネルレンズ・クロスマイクロプリズム付 像倍率 50mmで0.89倍、55mmで等倍、視野 約93%、視度 -1ディオプトリー |
ピント調整 | 距離環を回して、ピントグラスの映像をルーペで拡大透視 |
ミラー | クイックリターンミラー方式 |
巻上げ | レバー式[160度、分割巻上げ可能、予備角10度] 巻上げ完了表示装置付 |
フィルムカウンター | 自動復元順算式 |
巻きもどし | クランク式、巻きもどし完了表示装置付 |
レンズ交換 | ペンタックス スクリューマウント[42Φmm、P=1mm] |
シンクロ | FPおよびX[JIS-B型ターミナル]、X……1/60秒、ホットシュー[X]付 |
露出計 | 平均測光式-TTL露出計[CdS]、開放測光、ファインダー内定点合わせ式 ASA20~3,200 EV3~18[ASA100フィルム、F1.4~16レンズ使用のとき] フォトスイッチ内蔵 |
電源 | 1.3V 水銀電池1個(H-D型) |
バッテリーチェッカー | ファインダー内に表示 |
フィルムインディケーター | 、20EX・36EX |
セルフタイマー | 6~約12秒 |
大きさ | 幅143mm x 高さ93mm x 奥行91mm |
重量 | 642g(ボディのみ電池別) |
発売年月 | 1973年(昭和48年) |
発売価格 | 42000円(ボディのみ) |
修理内容
こちらのペンタックスSPFは、オーバーホールの依頼です。
主な修理箇所
- ミラーアップ修理
- シャッター速度調整
- スローガバナー調整
- シャッター幕軸注油
- スローガバナー注油
- 露出計精度調整
- 露出計通電不良修理
- 電池室部品交換
- 配線引き直し
- 基板腐食修理(半田付け直し、清掃)
- ファインダー分解清掃
- プリズム部品交換
- フォーカシングスクリーン部品交換
- 劣化モルト交換
- フィルム室清掃
- 外観清掃
シャッター関連
時々ミラーアップを起こします。
シャッター幕軸やスローガバナー、シャッター周りの必要な箇所へ注油を行うことで、ミラーアップは解消しました。
シャッターについては、測定器を使い、シャッター速度の調整を行っております。
露出計関連
露出計は、通電不良を起こしていました。
通電不良の一番の原因は、電池室の液漏れ(腐食)によるものでした。
この液漏れの影響で、電池と接触する金属板は、腐食してしまい、再利用は不可でした。
電池室の金属板に関連する部品については、交換を行いました。
また、電池の液漏れによる影響で、露出計へ繋がる配線内部にまで腐食が進行しており、腐食した配線については、除去して引き直しを行っております。
さらに、電池の液漏れによる影響は、配線を伝って、露出計基板の半田部分にまで進行しており、基板上の半田が腐食していました。
腐食した基板上の半田については、半田を取り除き、新たに半田の付け直しを行っております。
露出計は、経年劣化の影響により、低照度時にメーターの反応がやや悪く感じられる時がありますが、実用上、問題になるような動作ではありませんので、今回は、露出計関連の部品交換は行っていません。
露出計は、測定器を使って露出計の精度調整を行い、精度的にもほぼ適正露出を示しています。
ファインダー関連
ファインダーは分解清掃を行いました。
プリズムは腐食がかなり気になるため、こちらは、プリズムの部品交換を行いました。
また、フォーカシングスクリーンにも、目立つキズが見られたため、こちらも合わせて部品交換を行いました。
この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。 こちらの修理ブログを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。
- 取扱説明書を参照 ↩︎