PENTAX MV1

今日はペンタックスMV1のカメラ修理をご紹介します。

ペンタックスのMシリーズは色々とありますが、年代別にみると以下のようになります。

1976年 MX
1976年 ME
1979年 MV1 <<< ココ!!
1979年 ME SUPER
1981年 ME F
1982年 MG

MV1はMX、MEの発売から3年後にME SUPERと一緒に発売され、MEをベースにした普及機の位置づけです。

スペックは下記の通りです。
露出制御:絞り優先式自動露出、露出計はシャッターボタンを軽く押すとON
測光方式:中央重点測光式TTL、SPD受光体使用
ファインダー:ペンタプリズム式、スプリットマイクロマット式、倍率:0.85倍、視野率:92%
シャッター形式:縦走りメタルフォーカルプレーン、セイコーMFCシャッター
シャッター速度:オート電子シャッター:1/1000~1秒(無段階)、機械シャッター:1/100秒とB
フィルム送り:巻上げレバーの角度135度、予備角30度、巻上げ完了表示付(オレンジ色の指標)、ワインダー装着可
サイズ:132×84×49.5mm
重 さ:425g
価 格:37,000円
その他:裏蓋交換可能,裏蓋はフィルムリマインダー付き

修理内容

カメラの状態としては、巻き上げてもフィルムカウンターが進まず、また、シャッターも切れません。
巻き上げレバーは通常、予備角30度で一旦止まるのですが、そのクリック感がありません。

まずは、シャッターが切れないため、分解、清掃を行ったところ、シャッターは切れるようになりました。

次にフィルムカウンターと巻き上げレバーの予備角の不具合について修理を行ないます。
フィルムカウンターは巻き上げのところのバネが外れて動かないので、このバネを所定の場所に掛ければ、動くようになりますが、その前に、巻き上げレバーの予備角の不具合を修理します。

トップカバーを外し、巻き上げ部分をよく観察すると、金属板が破断していることに気づきました。

巻き上げ箇所(赤丸部分を分解)

上記の3枚目にある写真の破断した金属板(左側)を交換部品(右側)と替えて、再組立てすると、巻き上げレバーは予備角30度で一旦止まるようになりました。合わせて、フィルムカウンターのバネも所定の場所に掛けたので、カウンターは進むようになりました。

レンズ
レンズの状態は中玉にカビがあります。
レンズについては分解して清掃することでカビを除去できました。

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