OLYMPUS PEN-D

今日は、オリンパス ペンDのフィルムカメラ修理をご紹介します。

ペンDは、1962年(昭和37年)に、価格13,800円で発売されました。
当時、最高級の「プロ仕様のペン」をめざして作られたカメラとのことです。

コンパクトなボディながら、レンズには3.2cm F1.9の明るいレンズを採用し、高速な1/500秒シャッター、そして、LV値直読式の内蔵露出計を装備していました。

修理内容

こちらのペンDの主な不具合は下記の通りです。

・巻き上げ不良
・露出計不良

巻き上げ不良

ペンDでの巻き上げ不良はよくある不具合です。

巻き上げを行うと、シャッターチャージ時に通常ロックが掛かりますが、このロックが掛からず、永久に巻き上げができてしまうという現象です。

これは、レバーのような部品が、すり減り、滑ってしまってロックが掛からないことが多いと思われます。
レバーの修正等で、ロックが掛かるようになります。

他の原因として、下記写真の赤丸で示したリングのような部品が欠品して、シャッターチャージできないといった不具合もあります。

通常、リングが欠品していることはありません。今回の預かったペンDもリングはありました。

もし、リングが無い場合は、一度、分解して部品を紛失しているのではないかと思われます。

レンズシャッター
赤丸部分がリングが入っている部分

露出計不良

露出計は、反応がかなり弱かったため、抵抗値を調整して、反応が良くなりました。

その他に下記のような作業を行っています。
・露出計調整
・レンズ清掃
・劣化モルト交換
・ファインダー清掃
・各部必要箇所への注油
・フィルム室内の清掃
・外観清掃

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