OLYMPUS OM-2

今日はオリンパスOM-2のフィルムカメラ修理をご紹介します。

トップカバーを外した状態

修理概要

修理作業については、下記のようなことを行いました。

・シャッター速度調整
・露出計調整
・ファインダー清掃
・劣化モルト交換
・巻き上げレバー下のゴムダンパー交換
・フィルム室内清掃
・外観清掃
・露出補正ダイヤル交換

修理内容

こちらのOM-2は電池交換をしたところ、ミラーアップし、巻き上げレバーも動作しなくなったとのことで、お預かりしました。

OM-2のシャッターは、B(バルブ)を除き、全速電子式シャッターのためAUTOもマニュアルも電池なしでの撮影はできません。そのため、電池がなくなるとミラーアップしてしまいます。

巻き上げレバーが動作しなかったのは、シャッターチャージ後、シャッターを切ることができなかったためと思われます。

ミラーアップした状態

お客様はOM-2の電池を交換されたとのことでしたので、電池交換時にリセット操作が必要となります。

リセット操作は、シャッターダイヤルをB(バルブ)に合わせるだけなのですが、この操作は電池交換の時くらいしか行わないため、意外に忘れていることが多いと思われます。

実際に当店にも、都内にある某有名カメラ系量販店で、電池を交換してもらった後、そこの店員さんがOM-2のリセット操作を知らなかったため、電池交換後に動作せず故障と思われ、その場で当店を紹介されて、OM-2を持ち込まれたお客様がいらっしゃいました。

お預かりしたOM-2も電池を入れ直した際、B(バルブ)にセットすることで、ミラーおよび巻き上げレバーは動作するようになりました。

しかし、このOM-2には、別の問題がありました。

それは、シャッター速度が、かなり速いということです。

シャッター速度

シャッター速度については、測定器を使って測りましたが、かなり速い状態です。

例えば、マニュアルモードし、シャッターダイヤルを1/1000秒に合わせて測定すると、速度が1/2000秒を超えてしまいました。

この状態で露出計に合わせて撮影を行った場合、写真にかなり影響が出ると思われます。

シャッター速度については、調整を行い、規定範囲内に収まりました。

露出計

露出計については、適正露出よりも、1段程度のズレがあります。

露出計に合わせて撮影をした場合、適正露出よりも、ややオーバーに写ります。

露出計については、適正露出になるよう、調整を行いました。

露出計調整箇所

露出補正ダイヤル交換

露出補正のダイヤルが傷ついているため、交換を行いました。

交換前のダイヤル

交換後のダイヤル

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