OLYMPUS OM-1巻き上げ不良 スローシャッター不良 露出計不良

OLYMPUS OM-1

今日は、オリンパスOM-1のフィルムカメラ修理をご紹介します。

修理内容

こちらのOM-1は下記のような症状で、修理を行ないました。

巻き上げ不良

巻き上げの不良は、底蓋から見える、カメラ内部のバネ外れが原因で巻き上げ出来ませんでした。

また、内部のバネが外れたことで、巻き上げに関連するギアの噛み合わせにも狂いが生じてしまっていました。

外れたバネは、本来、バネが引っ掛かる箇所があり、また、バネ自体もテンションがあるため、通常の操作や動作では、容易に外れることはあまり考えられません。

修理は、このバネを掛け直し、噛み合わせが狂ったギアを正しい形に組み直すことで、直りました。

スローシャッター不良

スローシャッター（1/8～1秒）が正確に切れません。また、1秒については、シャッターそのものが切れません。

スローシャッターの不具合は、スローガバナーという、スローシャッターを作り出すギア部品が油切れを起こしてしまい、ギアが上手く回転しないため、スローシャッターが正しく切れないことが原因です。

こちらは、スローガバナーへ注油を行うことにより、スローシャッターは問題無く切れるようになりました。

露出計

露出計は電源が入ったり、入らなかったりしていました。
また、動作しても、指針の動きが不安定で、正しい露出を示さない時がありました。

こちらは、電池室の接点清掃と半田の付け直しを行い、露出計スイッチを分解して、接点の清掃を行いました。

修理後、測定器を使って露出計の調整を行いました。

露出計調整後、指針の状態は良好で、不安定な動きはなくなりました。

主な修理内容は下記の通りです。

・巻き上げ不良修理
・セルフタイマー化粧枠部品交換
・スローガバナー注油
・シャッター幕軸注油
・シャッター速度精度調整
・露出計スイッチ清掃
・露出計精度調整
・劣化モルト交換
・ファインダー清掃
・フィルム室清掃
・外観清掃