こちらのニコンF2用フォトミックAファインダー(DP-11)は、ファインダー内部やフォーカシングスクリーンにカビが生えてしまい、ファインダーを覗き込むとカビがハッキリと目視できる状態ということで、ファインダー清掃の修理依頼がありました。
修理内容
ファインダー清掃
ファインダーは分解清掃を行いました。
ファインダー清掃と合わせて、フォーカシングスクリーンについても、分解して、フレネルレンズとマットの清掃を行っています。
露出計
露出計は、指針が、+(プラス側)に3段程度ズレていました。
修理の際、露出計の調整抵抗を使い調整を行いましたが、ズレ幅が大きく、露出計調整範囲を超えていたため、可能な範囲で調整を行いましたが、調整後も、1段程度のズレが残りました。
こちらは、1段程度のズレだったため、露出計のASAダイヤルを用い、露出補正を行うことで、適正露出を得ることが可能だったため、受光素子などの部品交換は行いませんでした。
今回のような、+(プラス側)1段程度のズレの場合、ISO100のフィルムを入れた際は、ASA感度の設定を[100]から[50]へ変更、ISO400のフィルムを入れた場合は、ASA感度の設定を[400]から[200]へ変更することで、適正露出が得られます。
まとめ
- ファインダー分解清掃
- 露出計精度調整
- フォーカシングスクリーン分解清掃
仕様
製品名 | ![]() フォトミックAファインダー (DP-11) |
形式 | TTL開放測光式(中央重点測光) |
受光体 | CdS |
被写体輝度測光範囲 | 0.25~160000cd/m² ASA100フィルム使用の場合 EV1~EV17 (たとえば50mmF1.4レンズを使用した場合、 f1.4・1秒が適正である明るさから、 f8・1/2000秒が適正である明るさまで連動可能) |
フィルム感度(ASA)目盛 | 6~6400 |
絞り連動範囲 | f/1.2~f/32 |
シャッタースピード目盛 | B・1~1/2000秒 |
使用電源 | 1.5V銀電池2個(3V)使用 G13(JISC 8015)相当品 |
露出計電源スイッチ | 巻上げレバーと連動 |
大きさ | 幅74.5mm x 高さ42.5mm x 奥行65.5mm |
重量 | 200g |
発売年月 | 1977年(昭和52年)年3月9月 |
価格 | 35,000円(1977年) |

この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。
こちらの修理ブログを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。