Nikon F Photomic FTN
今日はニコン F フォトミックFTNのフィルムカメラ修理をご紹介します。
修理内容
こちらのF フォトミックFTNは、ファインダー内部とファインダースクリーンの清掃、モルト交換、裏蓋のガタ等で修理依頼がありました。
カメラ到着後にシャッター速度の確認を行うと、高速シャッター速度(1/500秒、1/1000秒)が許容範囲を超えて遅く、シャッター速度の調整が必要でした。
シャッター速度許容範囲
1/1000秒許容範囲(短い限度:1.64ms 中心値:0.97ms 長い限度:0.58ms)
1/500秒許容範囲(短い限度:3.28ms 中心値:1.95ms 長い限度:1.16ms)お預かりしたニコンFの1/1000秒と1/500秒の測定結果
1/1000秒:2.4ms前後(中心値)
1/500秒:3.3ms前後(中心値)1/500秒はかろうじて、許容範囲に収まる時もありますが、いずれにしても許容範囲を超えることがあるのでシャッター速度の調整が必要です。
ファインダー関連
ファインダーの目立つ汚れは、接眼レンズのバルサム切れでした。
接眼レンズは交換します。
ファインダースクリーンはお客様ご自身で分解清掃したらしいのですが、スクリーン清掃時に使われたクリーナーがスクリーンを溶かしてしまい、かなりのシミになってしまっていました。
こちらのシミはF値が明るいレンズを使っていると、ファインダーを覗いても、あまり気になるものではありませんが、F3.5くらいからシミが目立つようになってきます。
スクリーンが溶けているため、交換しかありませんが、お客様は別のファインダースクリーンをお持ちとのことで、交換は行いませんでした。
フィルム枚数切り替え用リング
フィルムカウンターの窓枠がズレていたため、巻き上げレバー上のフィルムカウンターとフィルム枚数を示す箇所を分解しました。
該当箇所を分解すると、本来あるべきフィルム枚数切り替えを滑らかにするためのリングが欠品していたため、部品を調達して、取り付けしました。
主な修理は下記の通りです。
・アイレベルファインダー分解清掃
・接眼レンズ交換部品
・フィルム枚数切り替え用リング取り付け
・裏蓋ガタつき修理
・フィルムカウンター窓枠ズレ修理
・露出計調整
・シャッター速度調整
・フィルム室清掃
・外観清掃
・ファインダースクリーン分解清掃
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