Minoltaflex
今日は二眼レフのミノルタフレックスⅢ型の修理を行います。
ミノルタフレックスⅢ型はコニカミノルタ(当時は千代田光学精工)が1953年(昭和28年)に発売した高級二眼レフカメラです。
シャッター速度目盛・絞り目盛をビューレンズ上に集結し、内面反射防止装置・フォーカスアイ付です。フォーカスアイとは集光レンズと言われるもので、ピントをより正確に合わせるためのルーペです。
シャッターはSEIKOSHA RAPID(17型)、シャッター速度はB 1 1/2 1/5 1/10 1/25 1/50 1/100 1/250 1/500、レンズはロッコールレンズ(VIEW-ROKKOR 1:3.5 f=75mm CHIYOKO)を採用しています。ミノルタフレックスシリーズの最終型とのことです。
重量は1000g、発売時の価格は37,500円でした。1955年当時の大卒初任給は8,000円を切っていたようですので、かなり高価なカメラだったことが伺えます。
さて、こちらのミノルタフレックスⅢ型の主な不具合の症状は3点です。
1.シャッタースピードの切り替えレバーが硬い
2.シャッター羽根の開閉が悪い
3.絞り羽根の開閉が悪い1.のシャッタースピードの切り替えレバーはかなり硬かったため、念入りに清掃することで、硬さがなくなりました。ただし、1/250秒から1/500秒への切り替えは内部に物理的な突起があり、そこを乗り越えるため、幾分動きが渋くなります。
2.のシャッター羽根と3.の絞り羽根の開閉の悪さはレンズシャッターを分解、清掃することで改善します。
65年程前の古いカメラですので、全体的にレンズやスクリーンなどに汚れが多いです。出来る限り清掃を行います。
※参考サイト
ミノルタの歩み