Konica C35 フィルムカメラ修理

「じゃ~に~コニカ」で有名な初代C35
「 C」はコンパクトの意味で、「35」は35mmフィルムの意味

仕様1
形式35㎜レンズシャッター式EEカメラ
自動露出メーター内蔵
連動距離計付
画面サイズ24mm x 36mm
使用フィルム35mmフィルム<J 135> パトローネ入り
レンズヘキサノン38mm F2.8(3群4枚構成)
画角60°
カラーダイナミックコーティング
焦点調整レンズ全群回転繰り出しヘリコイド式
回転角48°
至近撮影距離1m
シャッターコパルBマット特殊プログラム自動シャッター
ビハインド式 B・1/30~1/650秒 無段階変速(B露出は絞り開放のみ)
フィラッシュ時は1/25秒 X接点
セルフタイマー内蔵
露出調節CdS使用のEE(エレクトリック・アイ)機構による自動露出調節
受光角上下26° 左右30°
電源に1.3V水銀電池使用<JIS H-C型>
EE連動範囲ASA100のフィルムでEV8(F2.8 1/30秒)~EV17(F14.3 1/650秒)
ASA400では低輝度EV6まで連動可能
フィルム感度目盛ASA25~400 DIN15~27
ファインダー採光式ブライトフレーム 倍率0.46× パララックス修正マーク
シャッター速度・絞り目盛、露出警告マークおよびフラッシュ切替え確認用マーク表示
距離計一眼二重像合致式連動距離計
補色鏡使用
有効基線長12mm
フラッシュ連動マニュアル(フラッシュ)切替え時にクラッチ方式でフォーカシングと結合するフラッシュマチック機構
距離計連動範囲1~7m
ガイドナンバー目盛10 14 20 28 40 56<m>
ノーコードフラッシュコンタクトとフラッシュ接続ソケット付
フィルム巻上げトップレバーによる一操作巻き上げ
シャッターセルフコッキング
巻き上げ角132° 引出し角30°
二重露出防止
フィルムカウンター裏ぶたを開くと自動的にスタートマークにもどるオートマチックフィルムカウンター
順算式
フィルム装てんコニカEL方式<特許コニリール使用>
フィルム巻きもどし巻きもどしボタンを一度押してクランクで巻きもどす
巻きもどしボタン自動復帰式
フィルターねじ込み式 ねじ径46mm ピッチ0.75mm
大きさ幅112mm x 高さ70mm x 奥行51mm
重量370g
発売年月1968年(昭和43年)
発売価格14,700円
修理内容
Konica C35 フィルムカメラ修理

こちらのコニカ C35は、40年以上使われずに保管されていたとのことで、再び使えるようにしたいとのことで修理依頼がありました。

カメラ到着後、カメラの状態を拝見したところ、カメラの状態としては、あまり良い状態とは言えず、電池が入ったままの状態で液漏れしており、そこから腐食が進み、半田部分や配線内部にまで腐食が進行していました。

シャッターは正常に切れず、露出計も通電していないため、全く動作しません。

ファインダーは曇りが酷い状態です。

電池室は、電池を入れたままの状態で液漏れが生じ、液漏れ状態のまま、かなりの年数が経過していました。

液漏れによる影響は、電池室と配線に問題を生じさせていました。

電池室については、液漏れの影響で、電池室に固定されている、電池と接触する金属板が外れしまい、通電不良の原因になっていました。
こちらについては、電池室の金属板が固定できるよう、修理を行いました。

配線については、液漏れから配線内に液が染みこんでしまい、経年により配線内部にまで腐食が進行してしまい、通電不良になっていました。
配線の引き直しは、レンズ部から露出計に繋がる配線を取り除き、新たに配線を引き直しました。

露出計動作不良

電池室の金属板と配線を引き直すことで、露出計は動作するようになりました。

露出計は、電池の電圧の関係で、少しズレが生じているため、測定器を使って調整を行いました。

シャッター羽根開閉不良

Konica C35 フィルムカメラ修理

シャッターについては、シャッター羽根がうまく開閉しない状態でした。

こちらは、シャッター羽根や関連するリンケージ部分の固着が原因でしたので、清掃、注油することで、シャッター羽根は開閉するようになりました。

B(バルブ)シャッター動作不良

シャッター羽根開閉不良の修理を行った後、B(バルブ)が切れないことが判りました。

症状としては、シャッターを[B]に合わせてシャッターを切ると、通常は、シャッター幕が開きっぱなしになるはずが、シャッター幕が[AUTO]などで切ったときと同じように、シャッター羽根が開閉してしまう不具合でした。

こちらは、B(バルブ)を切った際、シャッター羽根のブレーキを掛ける箇所がうまく機能していなかったため、修理を行いました。

主な修理箇所

・電池室の液漏れ修理
・配線腐食による配線の引き直し
・露出計動作不良修理
・露出計精度調整
・露出値確認
・シャッター羽根開閉不良修理
・B(バルブ)動作不良修理
・裏蓋開閉不良修理
・劣化モルト貼り替え(裏蓋遮光用、レンズボード遮光用)
・ファインダー清掃
・レンズ清掃
・フィルム清掃
・外装清掃

この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。
こちらの修理ブログを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。
  1. 取扱説明を参照 ↩︎