Canon A-1
今日は、キヤノンA-1のフィルムカメラ修理をご紹介します。
修理内容
こちらのA-1はシャッター鳴きとファインダー内のカビの清掃とのことで、修理依頼がありました。
主な修理内容は下記の通りです。
・シャッター鳴き修理
・絞り連動不良修理
・接眼レンズカビ取り清掃
・プリズムカビ取り清掃
・フレネルレンズカビ取り清掃
・フォーカシングスクリーン清掃
・シャッター速度(マニュアル時)調整
・シャッター幕軸注油
・露出計調整
・劣化モルト交換
・フィルム室清掃
・外観清掃シャッター鳴き
シャッター鳴きについては、症状がかなり進行しており、確認時、シャッターが切れない状態でした。
シャッター鳴きは、リターンミラーが動作するギアの油切れが原因の不具合です。
シャッターを切ると、鳴いたような異音が出るため、そのように言われています。症状としては、最初は異音だけなのですが、その後、症状が進むとミラーの動作が緩慢になり撮影に影響が出始め、最後はミラーアップして撮影が不可能になってしまいます。
下記写真にある、ギア部分に注油を行います。
シャッター鳴き(ミラーボックス正面左側)
絞り連動レバー
シャッター鳴き以外に、絞り連動レバーの動作不良がありました。
絞り連動レバーは、レンズに絞り値を伝える役目がありますが、シャッター鳴きと同様、連動レバーを稼働させるギアの油切れで、症状が進行してくると、鳴きやレバーの動きが緩慢になり、最終的には、レバーが動作しなくなり、設定した絞り値で絞り羽根が開閉しなくなってしまう不具合です。
こちらの修理もシャッター鳴きと同様、カメラを分解して、ギアへの注油の作業を行う必要があります。
下記写真にある通り、ギア部分に注油を行います。
また、合わせて、摺動抵抗部分の清掃も行います。絞り連動レバー(ミラーボックス正面右側)
ファインダー内のカビ
ファインダー内のカビについては、接眼レンズにカビが多く見られました。
分解前は、接眼レンズだけがカビていると思われましたが、プリズムやフレネルレンズにまでカビが付着していました。
ファインダーはすべて分解して、カビ取り清掃を行っています。
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