OLYMPUS OM-1N
今日は、オリンパスOM-1Nのフィルムカメラ修理をご紹介します。
OM-1NがOM-1と異なる点は専用ストロボ連動用接点が組み込まれたことです。
これにより、専用ストロボを使うことにより、ファインダー内の発光ダイオードが充電完了時に光るようになっています。
修理について
こちらのOM-1Nは主に以下の3つの不具合で修理依頼がありました。
・露出計不良
・シャッターダイヤルが固く、回しずらい
・巻き上げレバー上の化粧板の剥がれ露出計
露出計不良についてですが、露出計は… 一応、動作しています。
しかし、ものすごく反応が弱く、測定器で測ると、6~7段くらいズレています。これだけズレていると露出計としては使いものになりません。露出計は修理を行ない、適正露出を示すようになりました。
シャッターダイヤル
シャッターダイヤルの固さについてですが、OM-1系はシャッターダイヤルが固い個体が時々あります。
こちらOM-1Nはかなり固い部類で、指でダイヤルを回すと、指が少し痛くなります。
シャッターダイヤルの固さはシャッターダイヤルのクリック感を出しているベアリングのテンションで変わってきます。
シャッターダイヤルの固さを調整する場合、まずは、シャッターダイヤルに付いた油や汚れをきれいに拭き取り、ベアリングのテンション調整をして、ベアリングが当たるシャッターダイヤルリングが滑りやすくなるよう、ほんの少しだけグリスを塗布します。
シャッターダイヤルは調整後、指が痛くなることもなく、回すことができるようになりました。
なお、シャッターダイヤル部分は、興味本位で分解はしないでください‼
化粧板
OM-1系の巻き上げレバー上の化粧板は接着剤で、接着されています。
簡単に取れるものではないのですが、外れてしまったとのことですので、古い接着剤の残りをはがし、再接着しました。
主な修理内容
今回行った主な修理内容は下記の通りです。
・露出計不良修理
・露出計調整
・シャッターダイヤル調整
・巻き上げ化粧板接着
・ファインダー清掃
・劣化モルト交換
・巻き上げダンパー交換
・シャッター幕軸注油
・スローガバナー注油
・フィルム室清掃
・外観清掃