OLYMPUS PEN-FT
今日はオリンパス PEN-FTとF.Zuiko AUTO-S 38mm f1.8のフィルムカメラ修理をご紹介します。
Olympus PEN-FTは1966年から1970年の約4年間、生産されたハーフサイズのカメラです。
PEN-Fのシリーズは、PEN-F、PEN-FT、PEN-FVとありますが、そのシャッターに特徴があります。
シャッター幕は金属のチタンで作られており、機械式のロータリーシャッターという仕組みで動作しています。
構造的には、シャッターを切ると、円盤状のシャッター幕が回ってシャッターが切られます。
かなり、ユニークなカメラなので、機会があれば、一度手に取って、シャッターを切ってみてください。
修理内容
こちらのPEN-FTは「シャッターボタンがまったく動かない状態」とのことです。
シャッターの不良については、底面のレバー部分に引っ掛かりがある様子ですので、分解して、清掃することで、シャッターは切れるようになりました。
ボトムカバーを開けた状態
ファインダーに汚れが見られたため、ファインダーの分解清掃を行っています。
トップカバーを開けた状態
レンズについては後玉側の絞り羽根に油の滲みがみられたため、分解して、絞り羽根の清掃を行っています。
その他に、下記のような修理を行なっております。
・各部清掃、注油、基本メンテ
・露出計、シャッター速度の精度確認
・劣化モルト交換
・フィルム室内の清掃
・外観清掃
・ミラー緩衝用モルト上の金属プレート交換