RICOH GR1s
今日は、リコーGR1sのカメラ修理(モルト貼替)を紹介します。
リコーGR1sは1998年4月にリコーGR1のマイナーチェンジモデルとして発売されました。
スペック的にはGRとほぼ同じですが、レンズフードやフィルタが取り付け出来たり、便利な機能として、ファインダー内に照明が追加されたため、フレームがはっきりと見えて、夜間や低照度時の撮影がとても楽になっています。
レンズはGRと同じ、GRレンズ28mm F2.8が装備されていて、ボディもマグネシウムなので、コンパクトカメラですが、実際に持ってみると、見た目よりも重量感があります。質感も高く、今でもかなり人気があることに納得ができます。
修理内容
こちらのカメラは撮影した写真に赤い被りが見られるとのことです。おそらく、モルト劣化による光線洩れと思われます。
確認のため、フィルム室の裏蓋を開けてみると、フィルムの確認窓の周りに貼られたモルトが加水分解し、少し剥がれている様子が見て取れます。
このモルトを軽く押してみるとすっかり弾力性が失われて、ポロポロとモルトが落ちてきます。こうなるとモルトとしては役に立っておらず、これが光線洩れの原因と思われます。
修理はモルトの交換となりますが、確認窓から光が漏れてきているので、モルトを貼らずに、窓の部分をを黒く塗りつぶしたりして、遮光しても、問題解決すると思いますが、それでは、格好が悪いし、このカメラには似合わないので、ここは、モルトを貼り直します。メーカーの補修部品は無いので、採寸して、確認窓に合わせて、R状に切り出したモルトを手作りします。
モルトを貼る前と貼った後
おそらく、GR1シリーズのお持ちの方で、光線洩れが出ている場合は、この確認窓のモルトが劣化している場合が多いかと思われますので、交換をお勧めします。
フィルムの確認窓以外にも小さなモルトがあるので、そちらも交換しておきます。
赤枠部分が交換したモルトです。なお、GR1シリーズの修理については、ブログで紹介しているモルト交換以外の修理は受け付けておりません。あらかじめご了承ください。