「自動露出時、2段階程オーバーになる(低速側は、シャッター音からもシャッターが開いている時間が長いと思われる」とのことで、修理依頼がありました。

修理内容

露出計精度確認調整

露出計は、調整を行いました。
調整後、露出計のLEDは、測定器の一定の光量でも、迷うことなく点灯しています。

シャッタースピード確認調整

低速域のシャッターについては、かなり速度が遅かったため、調整を行いました。
調整後は、許容範囲内の速度に収まっています。

低速シャッタースピードの調整後、露出の値を測りました。
マニュアル、オート共に実写に問題の無い、露出値が出ています。

上記の作業の一部として、シャッター幕軸へ注油も行っています。

リターンミラー受けモルト貼り換え

リターンミラー受けのモルトについては、貼り換えを行っています。

モルトはLX用に切り出していますので、フォーカシングスクリーンの交換時も、スクリーン受けがモルトに引っ掛かることなく交換可能です。

ファインダー関連

フォーカシングスクリーンとフレネルレンズに汚れがありましたので、清掃を実施しております。

修理まとめ

  • 露出計精度確認調整
  • シャッタースピード確認調整
  • リターンミラー受けモルト貼り換え
  • シャッター幕軸注油
  • フォーカシングスクリーン清掃
  • フレネルレンズ清掃

仕様

型式TTL自動露出式35mm一眼レフレックスカメラ
使用フィルム35ミリフィルム(J135または135パトローネ入り)
画面サイズ24 x 36mm
レンズマウントペンタックスKマウント
シャッターチタン幕 フォーカルプレーンシャッター
オート 電子式 1/2000~125秒[無段階][常温常湿]
マニュアル 機械式 1/2000~X[1/75]・B
      電子式 1/60~4秒
シンクロFP、Xソケット[専用ストロボ接点]
ホットシューアイレベルファインダーFA-1、アイレベルファインダーFA-1Wにあり
セルフタイマー機械式 約4~約10秒、チャージ後の解除可能[始動はシャッターボタン]
ファインダーファインダーおよびフォーカシングスクリーン交換式
視野率:縦98%・横95%、倍率:0.9倍[ファインダーFA-1,レンズ50mm・∞]
ファインダー内表示シャッタースピード指針、露出補正警告マーク
絞り表示窓[表示付交換ファインダーによる]
ミラースイングバック式多層コート大型クイックリターンミラー
ミラーアップ装置付、測光ミラー付
フィルム入れマジックニードル式クイックシュアローディング
巻上げレバー式120°、予備角25°、分割巻上げ可能、巻上げ表示付
モータードライブLX・ワインダーLX取りつけ可能
フィルムカウンター自動復元順算式、巻戻しに連動
巻戻しクランク式、巻戻しボタン自動復元
モータードライブLX・ワインダーLXによる卷戻し可能
多重露光卷戻しボタンで多重露出機構切替え
露出計IDMシステム、TTL中央重点全面測光
フィルム感度目盛ASA6~3200
絞り込み・ミラーアップ時も自動露出可能
受光素子・SPD
測光範囲マニュアル測光範囲
EV1~EV19[F1.4レンズ付、ASA(ISO)100]
自動露出測光範囲
ASA(ISO)100、F1.2・125秒~F22・1/2000秒[EV -6.5~EV20][常温・常湿]
露出計スイッチシャッターボタンまたは測光ボタンを押すとON、約25秒後タイマースイッチでOFF
電源JIS LR44形アルカリマンガン電池、またはSR44形銀電池[G13]を2個使用
電池消耗警告電圧低下により、表示用LEDが点滅、さらに低下すると消灯
露出計補正1/4X、1/2X、1X、2X、4X、1/3ステップダイヤル式
1Xでダイヤルロック
補正警告ファインダー内表示
裏ぶた蝶番式、メモホルダー付、着脱可能、ダイヤルデータLX、データLX、長尺マガジンLX取りつけ可能
大きさ幅144.5mm x 高さ90.5mm x 厚み50mm
重量570g(FA-1付ボディー)
付属品ファスナーストラップLX、三脚用補助板、視度アジャスター、レンズキャップ、シリコンクロス
[ボディのみの出荷の場合はボディートップキャップ]
発売年月1980年(昭和55年)6月
発売価格112,000円
東京カメラリペア
この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。
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