キヤノンA-1は多彩な撮影モードを搭載した一眼レフ機です。
カメラロボットのキャッチコピーで、当時の最先端を行く、電子機能満載のカメラは、Aシリーズ一眼レフカメラの最高級機種でした。
修理内容
こちらのキヤノンA-1は、お客様ご自身で分解を行い、ファインダー清掃を行ったとの事でしたが、カメラの分解や組み戻しに失敗した様子で、巻き上げレバーは動作しなくなり、バッテリーチェッカーランプも壊れて不点灯、電源は入るがLEDの表示がATダイヤルを切り替えても変化しないなどの不具合が多々出ている状態ということで、お問い合わせをいただきました。
こちらのカメラは、その状態を伺い、修理不可との判断から、一度、修理をお断りしました。
しかし、特別な事情があり、ダメもとで、どうしても修理をして欲しいとのことだったため、集約修理ということで、承りました。
カメラをお預かりしてから、状態を確認したところ、かなり無理な分解や組み戻しを行ったことが伺え、樹脂パーツの破損やLEDランプの損傷、電源スイッチの動作不良、可動パーツの破損、組み戻しの間違い等々、かなり多くの不具合が見て取れました。
主な修理内容
- 集約修理
- リターンミラーギア注油
- ソノレイドカーボン除去
- シャッター幕軸注油
- 絞り連動ギア注油
- シャッター速度精度調整
- 露出計精度調整
- ミラーボックス内ダンパー交換
- 巻き上げ軸注油
- 劣化モルト交換
- ファインダー清掃
- フィルム室清掃
- 外装清掃
仕様
型式 | 35mmフォーカルプレーンシャッター式一眼レフレックスカメラ |
マウント | FDマウント |
シャッター | 4軸式の布幕横走行フォーカルプレーン |
シャッタースピード | B・X・30~1/1000秒 全速電子制御式 |
ファインダー | ペンタ固定アイレベル式 倍率0.83倍、視野率=上下93.4%、左右95.3% |
測光方式 | TTL開放中央重心平均測光/TTL絞り込み測光(SPC使用) |
電源 | 6Vの4G-13型酸化銀電池又は4LR44アルカリマンガン電池1個 |
大きさ | 幅141mm x 高さ92mm x 奥行48mm |
重量 | 620g |
発売年月 | 1978年(昭和53年)4月 |
発売価格 | 83,000円(ボディのみ) |
この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。 こちらの修理ブログを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。