OM-2の改良モデルで、OM-2と比較して、ファインダー内の情報が充実し、専用ストロボ(T32・T20)での発光ダイオードによる充電完了確認や露出補正の有無の確認ができるようになりました。
また、長秒露光の最大が60秒から120秒に延長され、着脱式のアクセサリーシュー(SHOE4)が標準装備となり、データバックの直結接点が設けられました。
外観の変更では、巻上げレバーの指あて部分に改良が加えられ、プラスチック部材の部分が大きくなって、長時間操作時の指の痛みを軽減しています。
OM-2では、シャッターロック時のリセット機能が、シャッターダイヤルの[B(バルブ)]と共用していましたが、OM-2Nでは上面のバッテリーチェックボタンと共用にして操作し易くしました。
仕様
形式 | 電子式35ミリフォーカルプレーンシャッター式一眼レフ |
フィルムサイズ | 24mmx36mm(35ミリサイズ) |
マウント | オリンパスMマウント バヨネット交換式(回転角70°) フランンジバック46mm |
シャッター | フォーカルプレーンシャッター マウントダイヤル式 B・1~1/1000秒 シンクロ速度1/60秒 |
シンクロ | FP・X接点切換式 |
ファインダー | ペンタプリズム式広視野ファインダー 視野率 約97%(対実画面) 倍率 0.92倍(50mm/距離∞) 視野角 短辺23°30’ 長辺35° 露出計測光表示付 フォーカシシグスクリーン交換可能 |
ミラー | 大型クイックリターンミラー ミラーアップ可能 |
フィルム装填 | イージー・ローディング |
フィルム巻上 | レバー式 小きざみ巻上可能 巻上角150° 予備引出角30° セルフコッキング 二重巻上防止・二重露出防止付 |
フィルムコマ数計 | 順算式 自動復元 |
フィルム巻戻し | クランク式 巻戻しクラッチセット式 自動復元 |
露出計 | マニュアルモード・ TTL中央重点平均測光 絞り優先モード・TTLダイレクト測光 |
測光範囲 | EV-6.5~EV18(50mm F1.2レンズ・ISO100) |
電源 | 酸化銀電池(SR44)2個使用 |
フィルム感度目盛 | ASA12~1600 |
大きさ | 幅136mm x 高さ83mm x 奥行50mm |
重量 | 520g |
発売開始年月 | 1979年(昭和54年)3月 |
発売時価格 | クロームボディー78,000円、ブラックボディー82,000円 |
修理内容
こちらのオリンパスOM-2Nは、プリズム腐食修理とモルト交換などの限定修理でのご依頼です。
修理内容は、下記の通りです。
主な修理箇所
- プリズム腐食修理
- ファインダー分解清掃
- 劣化モルト交換
- シャッター幕軸注油
- シャッター速度調整(マニュアル時)
- フィルム室清掃
- 外装清掃
プリズム腐食修理
腐食したプリズムは、プリズムの部品交換を行いました。
ファインダー分解清掃
プリズム交換に伴い、ファインダーを分解する必要があるため、合わせてファインダーの分解清掃を行っております。
劣化モルト交換
劣化したモルトを除去、清掃後、新しいモルトへ貼り替えを行っております。
シャッター速度調整
マニュアルモード時のシャッター速度が、やや遅かったため、シャッター幕軸に注油を行った後、測定器を使い、シャッター速度の調整を行っております。
この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。 こちらの修理レビューを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。