Canon FT
仕様
形式 35mmフォーカルプレーンシャッター式一眼レフレックスカメラ マウント FLマウント シャッター 布幕横走行フォーカルプレーン シャッタースピード 1~1/1000秒 B・X・T ファインダー ペンタ固定アイレベル式 倍率0.9倍、視野率=上下92%、左右94% 測光方式 TTL絞り込み定点合致中央部分測光(EV3~18/ASA100) 電源 HD型水銀電池(1.3V) 大きさ 幅144mm x 高さ93mm x 奥行100mm 重量 1,095g(FL58mm F1.2付き) 発売年月 1966年(昭和41年)3月 発売価格 54,800円(FL50mm F1.4 II付き) / 66,800円(FL58mm F1.2付き) 修理内容
こちらのキヤノンFTは、ファインダーを覗くと、縦に黒い線が見えるとのことで修理依頼がありました。
カメラをお預かりして状態を確認したところ、プリズムの腐食や露出計の動作不良、ミラーアップレバーを使ったミラーアップ動作不良、1/1000秒と1/500秒のシャッター幕の被りなど、多々不具合が見られました。
ファインダー
プリズムに腐食が見られたため、プリズムの部品交換を行いました。
露出計
露出計が動作しないのは、接点腐食による通電不良が原因でした。
動作確認のため、強制的に接点を繋いだところ、露出計は動作するようになりましたが、指針の動きが不安定な状態でした。
そのため、腐食している接点を磨き、接点部分の清掃を行うことで、通電するようになり、指針も安定動作するようになりました。
また、露出計は、光の明暗差に応じて、正常に動作しています。
ミラーアップレバー
リターンミラーをアップされるレバーを操作したところ、ミラーが途中までしかアップすることが出来ませんでした。
こちらは、前板を分解し、状態を確認したところ、ミラーアップレバー自体は問題なく動作していましたが、ミラーを押し上げるストロークが足りず、ミラーが途中までしか上がらない状況でした。
こちらは、部品の補修修理を行うことで、ミラーアップレバー操作は正常に機能するようになりました。
シャッター
シャッター速度は、許容範囲の速度が出来ておらず、また、シャッター幕の先幕と後幕の幕速差もかなり大きく、さらに、1/1000秒と1/500秒では、幕が被ってしまっていました。
シャッターについては、シャッター幕軸に注油を行い、測定器を使って、シャッター速度が許容範囲内に収まるよう、調整を行いました。
主な修理内容は下記の通りです。
・プリズム腐食修理(部品交換)
・ミラーアップレバー修理
・シャッター幕被り(1/1000,1/500)修理
・シャッター速度調整
・シャッター幕軸注油
・スローガバナー注油
・シャッターリンケージ清掃
・露出計スイッチ接点清掃
・露出計精度確認
・劣化モルト交換
・ファインダー分解清掃
・フィルム室清掃
・外観清掃
・各部操作点検
・ミラーアップレバー修理
・シャッター幕被り(1/1000,1/500)修理
・シャッター速度調整
・シャッター幕軸注油
・スローガバナー注油
・シャッターリンケージ清掃
・露出計スイッチ接点清掃
・露出計精度確認
・劣化モルト交換
・ファインダー分解清掃
・フィルム室清掃
・外観清掃
・各部操作点検
この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。
こちらの修理レビューを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。
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