ASAHI PENTAX SPII
今日はペンタックスSPのフィルムカメラ修理をご紹介します。
PENTAX SPIIは、SPIIはSPの後継機ではありますが、実際は、SPFがSPの後継機の扱いとなっており、発売年もSPFが1973年で、SPIIが1974年です。
SPIIはSPの人気から再登場したリバイバル機で、SPとほぼ同じスペックながら、ホットシューを標準装備し、SPよりもやや低い価格設定となっていました。
仕様
形式 35㎜フォーカルプレーンシャッター式一眼レフ ファインダー ペンタプリズム固定 シャッター 機械式布幕横走りフォーカルプレーン シャッタースピード B・1~1/1000秒 マウント M42マウント(スクリューマウント) 測光方式 平均測光式 TTL露出計内蔵(CDS(硫化カドミウムフォトダイオード)) 電源 1.3V水銀電池x1個(H-B型) 大きさ 幅143mm x 高さ93mm x 奥行88mm 重量 823g 発売年月 1974年(昭和49年) 修理内容
こちらのペンタックスSPIIは、シャッター不良、ミラーアップ、巻き上げレバーの戻りが悪く、露出計にもズレがありました。
シャッター不良
シャッターを切るとミラーアップしてしまいます。
シャッター音から油切れがあるため、シャッター幕軸やスローガバナーへ注油を行い、注油後、測定器を使い、シャッター速度の調整を行い、シャッターは正常に切れるようになりました。1/1000秒のシャッター速度については、調整前、シャッターを切るとシャッター幕が被ってしまっていましたが、速度調整を行うことで、幕被りは無くなり、シャッター速度も許容範囲に収まっています。
巻き上げレバー
巻き上げレバーの戻りが少し悪い様子です。
巻き上げ軸へ注油を行い、戻りは良くなりました。
露出計
露出計は、動作しますが、適正露出よりも少しズレがありました。
測定器を使い露出計の調整を行いました。ホットシュー
トップカバーにあるホットシューのプラスチックの台座部分が破損していたため、部品交換を行っています。
また、金属のシュー部品についても、変形があり、フラッシュをシューに差し込む事が困難だったため、こちらは、補修を行い、フラッシュは取り付け出来るようになりました。主な修理内容は下記の通りです。
・シャッター不良修理
・ミラーアップ修理
・巻き上げ不良修理
・ホットシュー台座破損の為部品交換
・ホットシュー変形補修
・底蓋ネジ欠品の為部品調達取り付け
・シャッター幕軸、スローガバナー注油
・シャッター速度精度調整
・露出計精度調整
・劣化モルト交換
・ファインダー分解清掃
・フィルム室清掃
・外観清掃
この修理ブログの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。
こちらの修理ブログを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。
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