PENTAX ES II
PENTAX ES II
今日は、ペンタックスES IIのフィルムカメラ修理をご紹介します。

ES IIはこの時期のペンタックスシリーズの中の最高級機で、1973年(昭和48年)6月に発売されたESの後継機種です。

ES同様機械式シャッターと電子式シャッターのハイブリッド方式が採用されています。

修理概要

こちらのES IIはファインダー内のゴミとミラーが時々降りないということで、お預かりしました。

主に下記のような作業を行いました。

・シャッター関連修理
・シャッター速度調整
・露出計用受光素子ユニット部品交換
・露出計調整
・プリズム交換
・ファインダー清掃(接眼レンズ、フレネルレンズ、フォーカシングスクリーン、リターンミラー)
・フラッシュシンクロ修理
・劣化モルト交換
・フィルム室内清掃
・外観清掃

お預かり後、点検をすると、やはり、シャッターを切ると時々ミラーアップしてしまう状態でした。

露出計は連絡時、問題ないとのことでした。

確認してみると、最初気づきませんでしたが、測定器を使い、AUTO時に明暗変えて露出計を見てみると、低速シャッター側に指針が動かないことに気づきました。

AUTO時に低速シャッター側に指針が動かないため、スローシャッターが切れませんでした。

修理内容

シャッター関連

ミラーアップおよび、シャッター幕の動作不良がありました。
原因は、油の固着によるものと思われます。
シャッター周りの清掃、注油を行うことで、問題なくシャッターは切れるようになりました。

マニュアル時のシャッター速度は調整を行っております。

露出計

オート時、低照度において指針が低速シャッター速度側に振れないため、低速シャッターが切れませんでした。

受光素子ユニットの部品交換を行い、低照度時でも、指針は低速シャッター速度側に振れるようになり、低速シャッターも切れるようになりました。

露出計は適正値を示すよう、調整を行っています。

ファインダー関連

ファインダー内のゴミが気になるため、ファインダー周りを分解して清掃を行いました。

プリズムについては腐食していたため、部品交換を行っております。

接眼レンズも、かなり汚れがひどかったのですが、清掃を行ったところ、きれいになりました。

フォーカシングスクリーンおよびフレネルレンズにはゴミが多数付着していましたので、分解して清掃を行いました。

1点気になったのは、フレネルレンズの一部に細かなキズが見られたことです。

フレネルレンズは、カメラ内部にあるため、通常は手で触ることができません。分解修理の履歴のような記載があったので、過去、分解修理した際についたキズと思われます。

ただし、キズはファインダーを覗いた際に目立つようなものではないため、部品交換は行っていません。

ミラーについては、腐食や拭き傷が見られます。
しかし、実際にファインダーを通して見てみると、全く気にならなかったので、部品交換は行いませんでした。

備考

ES IIは電子シャッターのため、基板不良などにより、動作しない時があります。
今回は基板に問題なかったのですが、受光素子に問題があり、低速シャッターが切れませんでした。

また、ES IIはM42マウント(スクリューマウント)のカメラですが、利用するレンズにより、露出計が正常に動作しない場合があるので注意が必要です。具体的には、完全自動絞りに対応したレンズを利用します。

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