世界初のプログラムEE搭載カメラで、PEN EEの上位機種。シャッター速度は1/30秒と1/250秒で、明るさに応じてシャッター速度が自動的に切り替わります。このオリンパスペンEES以降、プログラムEE方式カメラの全盛時代を迎えます。

仕様1
形式ハーフサイズレンズシャッターカメラ
レンズD.ズイコー F2.8 f=30mm
シャッター1/30秒、1/250秒、X接点
ファインダーブライトフレームファインダー
フィルム捲上リアー・ワインディング・システム
セルフコッキング、自動捲上、二重露出防止、二重捲上防止
フィルム捲戻しクランク式
フィルム装填ELシステム(イージー・ローディング)
撮影コマ数計残数式
焦点調節3点調節式
露出調節露出計による自動調節(EE)
自動調節に使用されるフィルム感度ASA10~ASA200
フラッシュ撮影用手動絞り付きF2.8~F22
裏蓋開閉裏蓋取外し式
大きさ108(横)×66(高さ)×47(厚さ)
重量400g
発売年月1962年(昭和37年)4月
発売時価格11,800円
修理内容

こちらのオリンパスペンEESは、「撮った写真に白い真っ直ぐな光、U字の光が入ることが多いので改善したい」ということで修理依頼がありました。

光漏れ

OLYMPUS PEN EES フィルムカメラ修理
モルト貼り替え後

光漏れの原因は、裏蓋内底面の劣化したモルトが原因で、光が漏れていると思われます。

劣化したモルトについては、除去、清掃を行った後、新しいモルトに貼り替えを行っています。

貼り替え箇所は、裏蓋の底面、ボディ裏側の上部、ファインダー周辺となります。

また、裏蓋を装着する際の溝部分に使われているモルトとは異なる遮光材についても、貼り替えを行っています。

フィルムガイドレール腐食

OLYMPUS PEN EES フィルムカメラ修理
フィルムガイドレール清掃後

フィルムガイドレールについては、レールの金属部分に腐食がかなり見られました。

ガイドレールの腐食は、フィルム巻上げや巻取りの際、ガイドレール腐食が原因で、フィルムが引っ掛かり、フィルムが千切れたり、コマズレする可能性があるため、こちらについては、ガイドレールの腐食除去修理を行いました。

ファインダー汚れ

ファインダー内部に汚れた見られましたので、ファインダー内部の清掃を行っています。

露出計ガタつき

露出計を固定してるネジにかなり緩みが生じており、ガタつきが見られました。
こちらは、ネジ締めを行っています。

OLYMPUS PEN EES フィルムカメラ修理
この修理レビューの目的は、修理をご依頼していただいたお客様に向けての修理内容のご紹介となっております。
こちらの修理ブログを見て、お問い合わせいただいたお客様の同一機種のカメラの修理をお約束するものではありませんので、あらかじめご了承ください。
  1. INSRUCTIONSを参照 ↩︎